更新日:2025年6月
令和6年(2024年)度診療報酬改定により、これまで院内書面掲示が義務化されていた診療・施設基準などの事項について、ホームページへの掲載が原則義務化となりました。しかし、実際にホームページのどのような点を変更すべきなのかよくわからないという医院さまも多いのではないでしょうか。
この記事では、診療報酬改定に伴ってホームページで修正すべきポイントを簡単に解説します。適切に対応できるよう、理解を深めておきましょう。
令和6年度診療報酬改定の書面掲示事項に関する内容について
まずは診療報酬改定の中で、ホームページの修正にかかわる内容について解説します。
厚生労働省保険局医療課が発表した令和6年度診療報酬改定の概要(医科全体版)によると、「デジタル原則※に基づき書面掲示についてインターネットでの閲覧を可能な状態にすることを原則義務づけするよう求められていることを踏まえ、保険医療機関、保険薬局及び指定訪問看護事業者における書面掲示について、原則として、ウェブサイトに掲載しなければならないこととする。」と記載があります。
つまり、今まで院内に紙などで掲示されていた診療に関する情報について、ユーザー側がデジタルで情報収集が完結できるように、医院のホームページ上でも閲覧できるような対応が義務付けられたということです。
医院として管理するホームページがない場合は対象外となりますが、ホームページを持つ場合は、該当事項の掲載について即座に対応する必要があります。
出典:厚生労働省「令和6年度診療報酬改定の概要(医科全体版)」
※デジタル社会の実現に向けた共通の指針として政府が策定した5つの原則のこと。
原則1 デジタル完結・自動化原則
原則2 アジャイルガバナンス原則
原則3 官民連携原則
原則4 相互運用性確保原則
原則5 共通基盤利用原則
参照:デジタル原則に照らした規制の一括見直しプラン
診療報酬改定にともなってホームページに追記すべき項目
診療報酬改定によって何が変わったのか、大まかに理解できたかと思います。ここからは、具体的にどのような項目をホームページに追記しなければならないのか、詳しく説明します。
令和6年度診療報酬改定でホームページに掲示が必要になった項目
ホームページへの掲示が必要な情報の中でも、今回の診療報酬改定によってホームページ(ウェブサイト)への掲載が必要になった項目は以下11項目あります。
<令和6年度診療報酬改定でホームページに掲示が必要になった項目>
- 個別の診療報酬の算定項目のわかる明細書の発行
- 「情報通信機器を用いた診療について」記載要件の追加※
- 医療情報取得加算
- 医療DX推進体制整備加算
- 在宅医療DX情報活用加算
- 地域包括診療加算(診療料)等 … かかりつけ医機能の評価
- (外来)後発医薬品使用体制加算
- 一般名処方加算
- バイオ後続品使用体制加算
- 協力対象施設入所者入院加算
- 介護保険施設等連携往診加算
※情報通信機器を用いた診療の初診の場合には、向精神薬を処方しないことを明示
出典:厚生労働省「令和6年度診療報酬改定の概要(医科全体版)」
上記の医療のDX推進については、オンライン資格確認等システム(レセプト情報)の導入や電子処方箋の発行、電子カルテ情報共有サービスの取り組み、マイナンバーカード(マイナ保険証)の導入などの情報も含まれます。
この医療DX推進体制整備加算の項目を追記する場合は、例えば以下のような文章をホームページに記載する必要があります。
(例文)医療DX推進体制整備について
医療DX推進の体制に関する事項及び質の高い診療を実施するための十分な情報を取得し、活用して診療を行っています。電子処方箋の導入、電子カルテ情報共有サービスの活用も実施しております。病状に応じ、28日以上の長期投薬を行うこと又はリフィル処方箋を交付も可能です。
実際にこの文章をどのようにホームページにいれるのか、デザイン例も併せて確認しましょう。
ホームページに掲示事項を追加する場合の例
ホームページへの掲示事項について、掲示場所は明確に規定されていません。そのため、追加で掲示すべき情報の量によって、ホームページのどの場所に掲示するか、医院さまごとに自由に選択可能です。
ホームページに追記する情報が少ない場合
ホームページへの掲示事項が少ない場合は、ホームページのTOPに掲載する方法があります。TOPの下部に追加することで、ユーザーの目にも届きやすく、ホームページの修正にかかる手間もかかりにくくなります。

NTTタウンページのホームページ制作サービス「デジタルリード」では、追記する情報が少ない医院さま用のホームページデザインのサンプルをご用意しており、記載方法についてアドバイスさせていただくことも可能です。記載方法に迷われた方は以下から気軽にお問い合わせください。
ホームページに追記する情報が多い場合
追記事項が多い場合は、掲示する方法が3パターンあります。以下でそれぞれのメリットデメリットについて紹介するので、どの方法が良いか判断する参考にしてください。
- 新規ページを作成する
- 掲示事項をまとめたPDFを掲載する
- 院内に掲示している書面画像を掲載する
まず1つ目のホームページに「院内の書面掲示」というページを新設する方法は、1ページでユーザーが欲しい情報がわかるというメリットがあります。ページ上部のメニューバーにも追加することで、アクセスがよりスムーズになります。しかし、新規ページの追加が前提なので、ページのレイアウトなど一定の手間はかかるでしょう。

2つ目のPDFで掲載する方法は、ユーザーにリンクに飛んでもらう必要がありますが、PDFのリンクだけであればホームページに大きな変更は必要ありません。ホームページのレイアウトを崩したくないという方にはおすすめの方法です。

最後の3つ目の書面画像を掲載する方法は、何か新しく資料を作る必要がないので手間はかからないですが、院内に掲示している紙の書面がWeb上でも見やすいように工夫しなければなりません。紙の掲示物をクリックで拡大できるような仕様にしておくと、Web上でも文字が見やすいのでおすすめです。

これら3パターンのホームページデザインのサンプルをご用意しているので、追記事項が多くどう対応したら良いかわからない方は、以下からお問い合わせください。
医療業界に適したホームページ制作は
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令和6年(2024年)度診療報酬改定によって、ホームページに掲載する必要がある情報に変更がありました。具体的に何をしたら良いか不安な方も、この記事で追加すべき要素がわかったかと思います。
とはいえ、法改正のたびに自分で対応する時間がないというビジネスオーナーさまは、ぜひNTTタウンページのデジタルリードにおまかせください。
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