漢方薬・薬草の業界動向とWeb活用について解説

更新日:2025年6月

近年、健康志向の高まりとともに、漢方薬や薬草の市場は変化を遂げています。特に自然由来の成分を活用した治療法や予防医学への関心が高まり、消費者のニーズが多様化しています。こうした背景のもと、漢方薬、薬草業界のマーケティング動向について、市場規模や利用者層、価格帯を含めて詳しく分析し、今後の展望について考察します。

漢方薬、薬草業界の事業内容と市場規模

それではまず、漢方薬、薬草業界の概要について見ていきましょう。

漢方薬、薬草業界の事業内容

そもそも漢方薬とは、1つ以上の芳香族化合物、天然物、またはその組み合わせを活性成分として含む医薬品として定義されています。
この漢方薬を取り扱う主要な事業形態としては、漢方薬局と調剤薬局が存在しています。漢方薬局では、一般用漢方製剤を取り扱っており、医師の処方なしで購入可能ですが、健康保険の適用対象外となります。一方で調剤薬局では医療用漢方製剤を扱い、医師の診察を受けた上で処方されるため、健康保険の適用が可能です。両薬局では、専門家によるカウンセリングを行い、利用者の体調や症状に応じた適切な漢方薬を提案します。

さらに、漢方薬は漢方サロンなどの業態においても提供され、リラクゼーションや体調管理の一環として活用されることがあります。また、漢方の知識を深めるスクールや、企業向けのコンサルティング業務を展開する事業者も存在しており、漢方の市場は幅広い分野へと広がりを見せています。

漢方薬、薬草業界の市場規模

薬局やドラッグストアで販売される一般用漢方薬の市場規模は2016年から2019年度まで継続的な成長が見られ、500億円を達成しました。新型コロナウイルスの予防対策としてマスクの着用、手洗い、手指消毒、うがいなどの習慣が定着したことで、風邪の罹患率が減少し、漢方風邪薬の売り上げが落ち込んだ結果、2021年度はやや減少傾向となっています。

出典:厚生労働省「令和3年度全国薬務関係主管課長会議」

漢方薬、薬草業界の利用者の年齢層と利用金額

漢方薬、薬草業界の利用者の年齢層

独立行政法人中小企業基盤整備機構によると、漢方薬を「『よく利用している』と『たまに利用している』を合わせた利用率は全体で4%、男性3%、女性5%であり、女性の利用率の方が若干高い」と述べられています。
また年代別・性別では、「60代女性(8%)の利用率が比較的高く、次いで、50代女性(6%)、20代女性(5%)の利用率が高い」と述べられているので、女性の利用者は年代が幅広いことがわかります。

出典:J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]  漢方薬局市場調査データ

漢方薬、薬草業界の利用者の利用金額

利用金額については、1回あたり利用金額は低い人から高い人まで幅広く存在します。
独立行政法人中小企業基盤整備機構によると、「利用経験者の26%が『1,000~1,500円未満』で利用し、53%が『700~2,000円未満』の範囲内で利用している。また、『1,000~1,500円未満』と『1,500~2,000円未満』の境がグラフの50%の水準のやや下に位置していることから、1,500円をやや下回る額が、1回あたり利用金額の一般的な相場(中央値)であると推察できる」とあるので、漢方の1回あたりの利用金額は比較的安いと言えます。

出典:J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]  漢方薬局市場調査データ

漢方薬、薬草業界の課題と今後

ここからは、漢方薬、薬草業界の課題と今後について見ていきましょう。

漢方薬、薬草業界の課題

漢方薬、薬草業界の課題は、厚生労働省よって規制緩和が進められている調剤薬局のオンライン服薬指導が、依然として普及していない状況です。その要因の一つとして、スマートフォンなどのデジタル機器を使用することが前提となるため、高齢者にとって操作が難しいという問題が指摘されています。
今後は、電子処方箋の運用が開始されることで、オンライン服薬指導の普及が進むと期待されています。国が推進するオンライン診療・服薬指導、医薬品の配送サービスについても、関連する規制やルールを十分に理解し、必要な場合に適切にオンライン服薬指導を実施できる体制を整えることが重要です。今後の医療環境の変化に対応するため、関係者の準備が求められています。

漢方薬や薬草業界の将来性

漢方薬や薬草業界の課題でも触れたとおり、漢方薬や薬草業界では、「オンライン服薬指導」と「在宅指導」の取り組みが始まっており、これらのサービスは今後さらに重要になると考えられています。高齢者には在宅医療が求められ、若い世代にはオンラインでの服薬指導のニーズが高まっていると言えるでしょう。

高齢化が進む社会において、在宅での医療対応は欠かせないものとなりつつあります。特に高齢者は通院が難しい場合も多いため、自宅で薬の説明を受けられる在宅指導は大きなメリットがあります。また、薬局にとっても、在宅医療の提供は利益率が高く、今後の重要な業務のひとつとして位置づけられています。

一方で、若い世代に向けたオンライン服薬指導は、コロナ禍をきっかけに需要が増えてきました。スマートフォンやパソコンを使って薬剤師の説明を受けられるため、忙しい生活を送る人にとって便利な選択肢となります。今後もオンラインを活用した服薬指導の普及が進むことが予想され、医療サービスの新たな形として定着していくでしょう。このように、漢方薬・薬草業界では、時代の変化に合わせた新しい医療サービスの導入が進んでおり、今後の発展が期待されています。

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