Web広告の選び方ガイド|種類・ターゲット・目的・予算別に比較

更新日:2025年10月

Web広告の選び方ガイド|種類・ターゲット・目的・予算別に比較

Web広告は、商品やサービスを効率的に届ける強力な手段です。しかし、種類が多く、それぞれ特性や費用も異なるため「どれを選べばいいの?」と迷ってしまう方も多くいるでしょう。
この記事では、主要なWeb広告13種類の特徴をわかりやすく比較し、ターゲット層・目的・業種・予算別に選び方を整理しました。広告担当者や中小企業の広報担当者の方必見の内容です。

Web広告の主な種類と選び方【ダウンロードできる早見表付き 】

Web広告の主な種類と選び方

Web広告は種類が多いうえに、それぞれ目的や適した使い方が異なります。そのため、選び方を間違えてしまうと成果につながらない可能性もあるのです。
ここでは広告の料金体系や訴求対象に着目しながら、自社に合った広告を選ぶための基礎を解説します。

また、この章で紹介した「Web広告の種類と特徴」「Web広告の選び方【ターゲット別 / 目的別 / 業種別 / 予算別】」の資料は以下よりダウンロードできます。

Web広告の主な種類と特徴一覧

Web広告と一口にいっても、その目的や掲載場所、費用の発生タイミングなどはさまざまです。ここでは大きく2つに分け、「集客や売上に結びつきやすい広告」と「認知拡大を目的とする広告」に分類し、それぞれの特徴を解説します。
それぞれのWeb広告の詳細は「Web広告のおすすめ全13種! それぞれの特徴を詳しく解説」で説明しているので、併せて確認してみてください。

①集客や売上に結びつきやすい7つのWeb広告

ここでは、特に「集客」や「購入」などの成果に直結しやすい広告を紹介します。すぐに効果を出したい場合や、費用対効果を重視したい企業におすすめの広告タイプです。

Web広告の種類主な料金体系特徴
リスティング広告課金型
CPC
・検索キーワードに連動して表示する形式
・顕在層に高精度で訴求でき、即効性が高い
ショッピング広告課金型
CPC
・商品画像・価格とともに表示する形式
・購買意欲の高い層に直接アプローチできる
SNS広告課金型
CPC / CPM / CPV / CPE
・年齢、性別、地域などのターゲティングが高精度
・特に若年層に訴求できて拡散性も高い
・認知から購買まで幅広く活用できる
・投稿形式に合わせて、動画版・画像版など柔軟対応できる
インフルエンサー広告保証型
固定報酬 / 成果報酬
・フォロワーに対する信頼性の高い訴求が可能
・ブランディングや話題作りとしても活用できる
GoogleMap広告課金型
CPC
・地図検索や近隣検索で表示する形式
・来店促進やローカルビジネスとの相性が良い
アフィリエイト広告課金型
CPA
・成果が発生したときだけ費用が発生する形式
・リスクを抑えて成果に集中できる
リターゲティング
広告
課金型
CPC / CPM
・一度サイトに訪れたユーザーを追跡して再訴求する形式
・検討層への再アプローチに有効

上記の広告は、いずれも「見込み顧客に効率よくアプローチできる」という点が特徴です。クリック・成果など、費用が発生する条件をコントロールしやすく、少額からでも始めやすいのもポイントです。

●「課金型」「保証型」とは?

課金型
クリックや再生などのアクションが発生した分だけ費用がかかる形式。効果測定がしやすく、少額から始めやすい。
保証型
表示回数や掲載期間などがあらかじめ決まっており、それに応じた固定料金を支払う形式。認知拡大やブランディング向け。

●CPC、CPA、CPM、CPVとは?

CPC(Cost Per Click)
クリック課金
ユーザーが広告をクリックするごとに料金が発生する課金方式。費用対効果を測りやすい。
CPA(Cost Per Acquisition)
成果報酬型課金
ユーザーが「購入」「資料請求」などの目的達成(=コンバージョン)をしたときにだけ費用が発生する方式。費用対効果を厳密に管理したいときに有効。
CPM(Cost Per Mille)
インプレッション課金
広告が1000回表示されるごとに料金が発生する方式。多くの人に広告を見てもらいたいときや、認知拡大を目的とした広告に向いている。
CPV(Cost Per View)
動画視聴課金
動画広告が1回視聴されるごとに費用が発生する課金方式。
広告が表示されただけでは費用はかからないため、費用対効果を意識した動画広告運用がしやすいというメリットがある。

②主に認知拡大を目的とする6つのWeb広告

続いて、自社や商品を広く知ってもらうこと(=認知拡大)に効果的な広告を紹介します。短期的な成果は出にくいものの、中長期的な集客やブランド構築に欠かせない広告タイプです。

Web広告の種類  主な料金体系特徴
純広告保証型
掲載保証型 / 期間保証型    
・特定のWebサイトに期間と場所を指定して広告を掲載する形式
・露出量が多く、認知に効果的
記事広告保証型
PV保証型 / 掲載保証型
・メディアの編集部が制作する記事形式の広告
・第三者目線での訴求のため、信頼性の高いメディアであれば情報の信頼性をアピールしやすい
ネイティブ広告課金型 保証型
CPC / CPM / 固定費
・メディアの記事やコンテンツに自然に溶け込む広告形式
・ユーザーの閲覧体験を損なわずに訴求できる
ディスプレイ広告課金型
CPC / CPM
・バナー(宣伝画像)や短い動画で視覚的に訴求できる
・潜在層へのリーチやブランディングに効果的
動画広告課金型
CPV / CPM / 一部CPC
・動画による視覚・聴覚への訴求で高い印象を残せる
・スキップ可/不可、短尺/長尺など形式も豊富
デジタル音声
広告
課金型
CPM
・Spotifyなどの音声メディアで配信する形式
・画面を見ない状況でもリーチでき、「ながら聴き」のユーザーにも効果的

これらの広告は、広い層にアプローチできる反面、即時的な成果が見えにくいこともあります。そのため、他の広告と組み合わせて使う、ブランディング目的で活用するといった使い方が効果的です。

Web広告の選び方【ターゲット別 / 目的別 / 業種別 / 予算別】

Web広告は、「誰に届けたいのか」「どんな目的で使うのか」など、さまざまな視点で選ぶ必要があります。
ここでは、代表的な4つの切り口(ターゲット別・目的別・業種別・予算別)から、適切な広告の選び方を解説します。

Web広告の選び方①:ターゲット層に応じて選ぶ

Web広告は、「誰に何を伝えたいのか(=ターゲット層)」によって適した手法が大きく変わります。
購入意欲がまだ低い潜在層にリーチしたいのか、比較検討中の見込み層に訴求したいのか、それとも今すぐ購入してくれそうな顕在層に届けたいのか、目的に応じた使い分けが重要です。

Web広告の選び方①:ターゲット層に応じて選ぶ

上図のように、ターゲット層は一般的に「逆ピラミッド型」の構造になっており、購入に近づくほど人数は減る一方、1人あたりの価値(購入確率)は高くなります。以下は、それぞれのターゲット層に適したWeb広告の例です。

潜在層
(認知目的)
商品やサービスを知らない層には、まずは広く知ってもらうことが重要なので、
広いユーザーにアプローチできる広告手法が適しています。

例)ディスプレイ広告/SNS広告/動画広告/ネイティブ広告/デジタル音声広告
見込み層
(比較検討目的)
情報収集中の層には、信頼感や詳細情報を伝えられる広告が有効なので、
購入によるベネフィット(利益・恩恵)まで伝えられる手法を選びましょう。

例)インフルエンサー広告/SNS広告/アフィリエイト広告/GoogleMap広告/記事広告
顕在層
(行動促進目的)
今すぐ購入や問い合わせにつながりそうな層には、懸念点や不安な要素を解消して、
行動を後押しできるような広告手法が効果的です。

例)リスティング広告/ショッピング広告/リターゲティング広告/GoogleMap広告

このような基準を参考に、ターゲットが「潜在層〜顕在層」のどの段階にいるかを意識しながら広告を選ぶことで、ムダな費用を抑え、より効果的な訴求が可能になります。

Web広告の選び方②:目的や状況に応じて選ぶ

Web広告は「誰に届けるか」だけでなく、「どんな成果をいつまでに求めるのか」といった、目的や状況に応じた使い分けも必要です。
たとえば、すぐに集客や売上アップなどの短期的な成果を求める場合と、中長期的にブランドを育てたい場合では、選ぶべき広告の種類が異なります。

Web広告の選び方②:目的や状況に応じて選ぶ

上図のように、短期的な成果を重視する場合は、ターゲットの明確さに応じて「質」か「量」か、どちらをより重視するかを検討します。ターゲットが明確な場合は、検索意図に沿って直接アプローチできるリスティング広告やショッピング広告などが効果的です。 一方で、ターゲットが広い場合は、SNS広告やディスプレイ広告などを活用して、多くのユーザーに知ってもらうための施策が適しています。

中長期的な成果をめざす場合には、比較検討を促すアフィリエイト広告やインフルエンサーマーケティング、あるいは認知拡大やブランド形成につながる動画広告やネイティブ広告などが有効です。このように、目的と状況に応じて広告手法を使い分けることで、ムダなコストを抑えつつ、より高い成果につなげることができます

Web広告の選び方③:業種・業態から適切な媒体を選ぶ

業種・業態ごとのユーザー行動の違いも、適したWeb広告媒体を選ぶために重要な要素の一つです。以下に、主要業種別に、ユーザーとの接点を意識した代表的なWeb広告手法をまとめました。

<業種・業態と適切なWeb広告の例>

業種・業態適切なWeb広告媒体例
飲食店(店舗)GoogleMap広告、メディア広告(食べログ・ぐるなび)、SNS広告(Instagram)、インフルエンサー広告
美容室・エステ・整体メディア広告(ホットペッパービューティー)、SNS広告(Instagram)、GoogleMap広告、インフルエンサー広告
アパレル・ファッションECSNS広告(Instagram)、Googleショッピング広告、リターゲティング広告、インフルエンサー広告
不動産(売買・賃貸)メディア広告(SUUMO広告等)、リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告(Instagram / Facebook / YouTube / TikTok)
BtoBサービスリスティング広告、コンテンツマーケティング、SNS広告(Instagram / Facebook / LinkedIn)
学習塾・スクール・教育リスティング広告、SNS広告(Instagram / Facebook)、ディスプレイ広告
医療機関(歯科・クリニック)GoogleMap広告、リスティング広告、メディア広告(EPARK)、SNS広告(Instagram / LINE)
人材紹介・人材派遣リスティング広告、メディア広告(Indeed・リクナビ)、ディスプレイ広告、SNS広告(Instagram / Facebook)
士業(弁護士・税理士)リスティング広告、メディア広告(弁護士ドットコム)、コンテンツマーケティング
観光・レジャー施設GoogleMap広告、SNS広告(Instagram / YouTube)、ディスプレイ広告、インフルエンサー広告
SaaS系サービスSNS広告(Facebook)、リスティング広告、コンテンツマーケティング、リターゲティング広告
住宅リフォーム・工務店リスティング広告、GoogleMap広告、メディア広告、コンテンツマーケティング
車販売・車検・整備メディア広告(カーセンサー)、GoogleMap広告

Web広告の選び方④:目的と予算を掛け合わせて選ぶ

Web広告を運用するにあたって、目的やターゲットに加えて広告運用にかけられる予算も判断軸として欠かせません。限られた広告費の中で成果を最大化するには、目的に応じて適切な広告を、適切な規模で運用することがカギとなります
以下の表では、目的ごとの「想定ターゲット」「月予算の目安」「おすすめの広告手法」をまとめています。少額から始められるものも多く、ニーズや状況に合わせた選択が可能です。

目的想定ターゲット月予算の目安おすすめな手法
低リスクで始めたい幅広い層
(特にニッチ市場)
5万〜数万円アフィリエイト広告
地方・実店舗集客地域住民
来店可能な層
1万〜10万円Google Map広告/SNS広告
サイト流入(集客)興味関心のある潜在顧客1万〜30万円以上リスティング広告/SNS広告/アフィリエイト広告
販売促進(購入・申し込み)購入意欲の高い顕在層10万〜50万円以上リスティング広告/リターゲティング広告/ショッピング広告
ブランディング長期的な信頼を得たい層1万〜100万円以上ネイティブ広告/動画広告/SNS広告
認知拡大潜在層
幅広い層
1万〜30万円ディスプレイ広告/SNS広告/動画広告

たとえば、実店舗の集客ならGoogle Map広告やSNS広告で地域のユーザーにリーチする方法、販売促進が目的ならリスティング広告やリターゲティング広告で購買意欲の高い層に向けてリーチする方法が効果的です。
一方、長期的なブランディングをめざす場合は、動画広告やネイティブ広告などで印象に残るコンテンツ配信を行いましょう。
まずは少額から試してみて、反応を見ながら広告を育てていくというアプローチもおすすめです。

この章で紹介した「Web広告の種類と特徴」「Web広告の選び方【ターゲット別 / 目的別 / 業種別 / 予算別】」の資料は以下よりダウンロードできます。ご活用ください。

Web広告のメリット・デメリットを比較

Web広告のメリット・デメリットを比較

Web広告は、多くの企業や個人事業にとって効果的な集客・販促手段の一つですが、メリットばかりではありません。
ここでは、Web広告を検討するうえで知っておきたい利点と注意点を整理します。

Web広告のメリット

Web広告には、他の広告手法にはない柔軟性と即効性があり、成果に直結しやすい特徴があります。以下のようなメリットを活かすことで、限られた予算でも成果が期待できるでしょう。

ターゲティング精度が高い
年齢、性別、地域、興味関心などを細かく指定でき、狙った層に効率良くアプローチできます。
少額から始められる
月数千円〜数万円といった予算でも出稿できる媒体が多く、小さく始めることができます。
即効性が期待できる
出稿すればすぐに配信が始まり、短期間でアクセスや反応が得られるため、短期的な成果が求められる際にも向いています。
効果測定がしやすい
クリック数や表示回数、CV(コンバージョン)などをデータで確認でき、効果改善のPDCAを回しやすいです。
多様なフォーマットが選べる
テキスト広告、バナー広告、動画広告、音声広告など、商品やターゲットに合わせた表現が可能です。

Web広告のデメリット

一方で、Web広告には注意が必要なポイントや、事前に理解しておきたいリスクもあります。デメリットも把握したうえで運用や出稿方法を工夫することが、Web広告を成功に導くカギとなります。

競合が多く、コストが高くなることもある
人気のあるキーワードや業種ではクリック単価が上がりやすく、費用対効果が下がることがあります。
ターゲティングはあくまで推定に過ぎない
ユーザーの属性や興味関心は完全に正確ではなく、意図しない層に広告が表示されることもあります。
広告慣れしたユーザーには届きにくい
バナーや動画広告に慣れているユーザーは、視覚的にスルーしてしまう傾向があります。
出稿を止めると効果がゼロになる
広告を出している間は効果が見込めますが、停止すれば流入も止まり、積み上がるものが少ない可能性があります。
炎上や誤解のリスクがある
表現や配信設定によっては、ネガティブな印象を持たれたり、炎上につながったりする可能性もあります。

Web広告のおすすめ全13種! それぞれの特徴を詳しく解説

ここでは、13種類のおすすめWeb広告の特徴を詳しく解説します。

リスティング広告

リスティング広告

リスティング広告は、ユーザーが検索エンジンで入力したキーワードに連動して表示される広告です。検索結果の上位に「広告(スポンサー)」として表示され、ピンポイントでニーズが明確な顕在層にアプローチできます

たとえば、「新宿 歯科」などの地域や目的がはっきりしている検索に強いため、集客や売上につながりやすい即効性のある広告として多くの業種・業態で活用されています。クリックごとに費用が発生するクリック課金型(CPC)が一般的で、少額から始められる点もメリットの一つです。

ショッピング広告

ショッピング広告

ショッピング広告は、Googleなどの検索結果に商品画像・価格・ショップ名などをセットで表示できる広告です。検索ユーザーの目にとまりやすく、購買意欲の高い顕在層にダイレクトに訴求できます。

特にECサイトやネットショップと相性が良く、比較検討中のユーザーをそのまま商品ページへ誘導できるのが強みです。課金形式はクリック課金型(CPC)で、広告が表示されるだけでは費用はかからないため、効率的に集客できます。

SNS広告

SNS広告

SNS広告は、Instagram・X(旧Twitter)・Facebookなどのタイムラインやストーリーに表示される広告です。
ユーザーの年齢・性別・興味関心などをもとに細かくターゲティングできるのが最大の特徴で、ブランディングや若年層向け施策にも効果的です。

画像・動画・カルーセルなど表現の幅が広く、認知拡大から購買促進まで幅広い目的に対応可能です。課金形式はクリック課金(CPC)・表示課金(CPM)・動画視聴課金(CPV)などが選べます。

インフルエンサー広告

インフルエンサー広告

インフルエンサー広告は、InstagramやYouTubeなどで活躍する影響力のある人物(インフルエンサー)に商品やサービスを紹介してもらう広告です。フォロワーとの信頼関係を活かし、自然な形でブランドや商品の魅力を伝えられる点が特徴です

購入のきっかけになりやすく、特に美容・食品・ライフスタイル系商材と相性が良いと言われています。費用は固定報酬型や成果報酬型(CPA)があり、影響力やフォロワー数によって金額は変動します。

GoogleMap広告

GoogleMap広告

GoogleMap広告は、GoogleMap上や「近くの〇〇」といった検索時に地図上に店舗情報を広告として表示できる仕組みです。スマートフォンユーザーの「今すぐ行きたい」というニーズに対応でき、実店舗への来店を促進したい事業者さまに特に効果的です

たとえば「新宿 カフェ」と検索した際に、上位に表示される店舗がこれに該当します。課金はクリック課金型(CPC)で、ナビ開始・電話タップなどのアクションごとに費用が発生します。

【関連記事】
GoogleMapを活用してどのように集客につなげたら良いかわからないという人は、こちらの記事も確認しておきましょう。
Googleマップ(グーグルマップ)を使った集客について

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、ブログや比較サイトなどの外部メディアに広告を掲載する手法です。商品の購入やサービスの申し込みがあった場合のみ報酬が支払われる「成果報酬型(CPA)」の広告のため、費用対効果が明確で、無駄な広告費を抑えやすいのが特徴です

ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)を通じて出稿し、商品紹介やレビュー記事などを通じて購入を後押しします。ECや教育、保険、化粧品など幅広い業種で活用されています。

リターゲティング広告

リターゲティング広告

リターゲティング広告(リマーケティング広告)は、一度サイトを訪れたユーザーを追跡し、他サイトやSNSで広告を再び表示する手法です。検討中・離脱中のユーザーに再アプローチでき、購買率やCVR(成約率)を高めるのに効果的です

たとえばECサイトで商品を見たものの購入に至らなかったユーザーに対して、別のサイトでその商品の広告が表示される仕組みです。課金形式はクリック課金(CPC)や表示課金(CPM)が中心で、広告主側で表示頻度や配信期間を設定できます。

純広告

純広告

純広告は、特定のWebサイトやメディアに期間や場所を指定して掲載する広告枠の買い切り型の広告です。トップページの目立つ位置やサイドバナーなど、高い視認性と安定した露出が得られるのが特徴です。
契約は「1週間掲載で●円」などの期間保証型や掲載保証型で、メディアと直接交渉して出稿します。ブランディングや大型キャンペーン時に使われることが多く、短期間でインパクトを出したい場合に効果的です。

記事広告

記事広告

記事広告(タイアップ広告)は、メディアの編集部やライターが取材形式で制作した記事内に商品やサービスを紹介する広告です。一般の記事と同じ形式で掲載されるため、自然に読み進めてもらいやすく、第三者目線による情報の信頼性の高さが特徴です。

契約形態はPV保証型や掲載保証型で、読者にしっかり情報を届けて検討してほしいサービスに適しています。自社制作では出せない客観性や媒体の影響力を活かしたプロモーションが可能です。

ネイティブ広告

ネイティブ広告は、メディアやSNSの通常コンテンツに自然に溶け込む形式の広告です。見た目が記事や投稿と似ているため、違和感なく読まれやすく、クリック率や読了率が高いのが特徴です

課金方式はクリック課金(CPC)や表示課金(CPM)が主流ですが、媒体によっては固定費での出稿も可能です。
記事広告との違いは、配信先が複数メディアにまたがる場合も多く、広告ネットワークを通じて広範囲に展開できる点です。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリに表示される画像・動画・テキスト形式の視覚的な広告です。バナーやサイドパネルなどに掲載され、ユーザーの目に留まりやすく、認知拡大やブランディングに効果的です

Googleディスプレイネットワーク(GDN)などのネットワークを活用すれば、多様なサイトに自動配信もできます。課金形式はCPCまたはCPMが主流で、潜在層へのアプローチに強い広告手法です。

動画広告

動画広告

動画広告は、YouTubeやSNS、Webサイトなどで配信される映像形式の広告で、視覚と聴覚の両方に訴えるため、記憶に残りやすいのが特徴です。スキップ可能な広告や短尺で強制表示される形式など、目的に応じて出稿形式を選べます。

課金方式は動画の視聴(CPV)、表示(CPM)、クリック(CPC)など多様で、認知から行動促進まで幅広い目的に対応可能です。ブランディングや商品理解の促進に適しています。

デジタル音声広告

デジタル音声広告

デジタル音声広告は、Spotifyなどの音楽・音声配信サービス内で流れる聴覚専用の広告です。画面を見ていないシーンでもリーチできるため、「ながら聴き」環境で効果を発揮します。

ラジオCMに近い形式ですが、配信先やターゲットを年齢・地域・音楽の好みなどで細かく指定できるのがデジタル広告ならではの強みです。課金方式はインプレッション課金(CPM)が主流で、ブランド認知や印象付けに向いています。

Web広告運用を成功させるための6つのポイント

Web広告は、出稿するだけで簡単に成果につながるわけではありません。費用対効果を最大化するには、運用の中でいかに改善を積み重ねられるかが重要です。ここでは、Web広告を成功させるために押さえておきたい6つのポイントを紹介します。

効果測定の基盤と改善サイクルを設計する

Web広告の運用では、「計画→実行→評価→改善」のPDCAサイクルを意識することが欠かせません。
広告管理画面やGoogleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを活用し、クリック率やコンバージョン率などの数値をもとに分析しましょう。定期的なレポーティングと改善が安定した成果につながります

Webサイト/ランディングページ(LP)を最適化する

広告をクリックして訪問した先のページ(LP)がわかりにくいと、せっかくの広告効果が台無しになってしまいます。広告の訴求内容とページの内容が一致しているか、ユーザーが迷わず行動できる導線設計になっているかを確認しましょう

特にスマートフォン対応は必須です。読みやすさや操作のしやすさを意識して、どのような媒体で見てもわかりやすいように設計しましょう。

クリエイティブの精度を高める

広告のバナーやテキストなどのクリエイティブも、成果を左右する大きな要因です。
ターゲットに響くメッセージやビジュアルを意識し、A/Bテストを活用して効果の高いパターンを見極めましょう。時には流行のデザインや表現を取り入れることで、目を引く広告になります

ターゲティング精度を適宜見直す

「誰に届けるか」は広告成果に直結します。SNS広告では、カスタムオーディエンスや類似オーディエンスの見直しを行い、より精度の高いターゲティングを実現しましょう。

また、不要な配信を防ぐ除外設定や、地域・時間帯・デバイス別の最適化も重要です。リスティング広告でも同様に配信条件を細かく調整することで、無駄な出稿を防げます。

広告配信スケジュールを最適化する

広告の配信時間も成果に影響します。たとえば、BtoB向け商材であれば平日の日中に集中して配信するのが効果的と言われている一方で、BtoC向けなら土日や夜間も含めた配信が基本になります。

広告プラットフォームのAIや分析ツールを使えば、曜日や時間帯ごとの成果を可視化できます。これらを活用しながら適切なスケジュールに調整しましょう。

競合分析を定期的に実施して戦略をアップデートする

広告運用では、競合の動きを把握することも改善のヒントになります。他社がどのような広告コピーやクリエイティブを使っているかを調査し、自社との差別化ポイントを探しましょう。

自社の優位性を示すためには、価格や納期、専門性、第三者評価など、強みをわかりやすく打ち出す必要があります。また、業界平均のクリック率やコンバージョン率を参考に、自社の改善余地を見極めましょう。

Web広告初心者によくある3つの失敗パターンと対策

Web広告初心者によくある3つの失敗パターンと対策

Web広告は、正しく設計すれば大きな成果が期待できますが、そのためには運用のポイントを押さえていることが重要です。
ここでは、初心者が陥りやすい失敗パターンを3つ紹介し、それぞれの対策を解説します。

なんとなく出稿してしまう → 効果ゼロ

「とりあえず広告を出してみた」という出稿スタイルでは、まず成果は出ません。
ターゲットも目的も不明確なまま広告を流すと、誰にも刺さらず、クリックすらされないまま予算だけが消えていくことにもなりかねません。

▼対策
出稿前に「誰に・何を・どんな結果を求めて」広告を出すのか、目的やターゲットを明確にし、訴求内容や媒体を選びましょう。

効果計測を設定していない → 成果が見えない

広告を出しても、どのくらいクリックされ、どのページが見られ、どれくらい成果につながったかを把握できなければ、成果が出ているのかどうかの判断が難しくなります。
正しく成果を計測できないと改善のしようもないため、改善サイクルが早いというWeb広告のメリットを潰してしまうのです。

▼対策
Googleアナリティクスやコンバージョンタグなど、効果測定の設定を必ず行いましょう。管理画面やレポートを活用して、成果が見える状態を整えることが運用の第一歩です。

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Googleアナリティクスの使い方がわからない、なぜ必要なのかわからないという人は、こちらの記事も参考にしてください。
Googleアナリティクスとは?

ターゲティング設定を間違える → 無駄なクリックが増える

広告が的外れな人に届くと、クリックはされても成果につながらず、無駄な費用がかさみます。特にWeb広告初心者は、より多くの人に届けようとターゲットを広げすぎてしまうケースが多いので、ターゲットの範囲は注意しましょう。

▼対策
配信エリア、時間帯、デバイス、ユーザー属性などをしっかりと設定し、広告を本当に届けたい人に絞ることが大切です。除外設定も積極的に活用しましょう。

まとめ

Web広告は、目的・ターゲット・業種・予算に応じて適切に選ぶことで、効果を最大化できます。最初は少額で試しながら、成果や反応を見て改善を重ねていくことが重要です。
自社に最適な広告手法を見つけ、ムダのない効果的なマーケティングを実現しましょう。

・Google、YouTubeおよび関連する名称は、Google LLCの商標または登録商標です。
・Yahoo!、Yahoo!広告およびLINEは、LINEヤフー株式会社の商標または登録商標です。
・FacebookおよびInstagramは、Meta Platforms, Inc.の商標または登録商標です。
・X(旧Twitter)は、X Corp.の商標または登録商標です。
・LinkedInは、LinkedIn Corporationの商標または登録商標です。
・TikTokは、ByteDance Ltd.またはその関連会社の商標または登録商標です
・食べログは、株式会社カカクコムの商標または登録商標です。
・ぐるなびは、株式会社ぐるなびの商標または登録商標です。
・ホットペッパービューティーは、株式会社リクルートホールディングスの商標または登録商標です。
・SUUMO、カーセンサーは、株式会社リクルートの商標または登録商標です。
・EPARKは、株式会社EPARKの商標または登録商標です。
・弁護士ドットコムは、弁護士ドットコム株式会社の商標または登録商標です。