更新日:2025年10月
個人で不用品やブランド小物を売買できるようになったことで、買取・リサイクルショップの市場は変化してきています。そのため、今までのやり方では、期待していたほどの集客ができない可能性があるのです。
このような時代に買取業者を利用してもらうためには、お店に任せるからこその価値をアピールして集客をする必要があります。そこでこの記事では、企業のホームページを活用して買取事業者が集客を強化する方法を解説します。Webからの集客をもっと増やしたい買取事業者さまはぜひ参考にしてください。
買取業こそホームページでの集客に力を入れるべき3つの理由
Webで取引が簡潔できるフリーマーケットサービスが普及したことによって、今や不用品売買は個人でも簡単にできるようになってきています。だからこそ買取店・リサイクルショップは、今までの集客方法だと想定より人が集まらないという事態にも陥りかねません。
そのような状況の中で、なぜ今買取事業者がホームページでの集客に力を入れたほうが良いのか、理由を解説します。
広範囲の潜在顧客にアプローチできるため
サービスを宣伝する一般的な方法としては、チラシやポスティング、看板広告などが挙げられますが、どれも店舗の周辺の地域にしか訴求ができないというデメリットがあります。
一方で、ホームページを制作してWeb上に公開すると、全世界の人がどんな時間でも自社サイトにアクセスできるようになります。一気に宣伝できる範囲が広がるため、今まで訴求できなかった層にもアプローチが可能なのです。
不用品買取を業者に頼む人が減ってきているからこそ、より広い範囲で潜在・顕在顧客にアピールすることはますます重要になります。その手段として、ホームページは有効なのです。
プロモーションを柔軟に展開しやすいため
ホームページはチラシやポスターより情報の変更や更新が簡単にできるので、季節ごとのキャンペーンのような短期間のプロモーションでも柔軟に展開しやすいというメリットがあります。
特に衣類の買取サービスに力を入れている企業であれば、季節によって「冬用コートの買取強化」「Tシャツの買取強化」のように打ちたいキャンペーンが異なりますよね。このような場合でもホームページがあれば簡単にキャンペーンの情報を書き換えることができ、その日のうちに公開ができます。プロモーションはスピード感も重要なので、即座に変更して公開できるのは大きなメリットと言えます。
口コミの拡散を引き起こしやすいため
事業の認知度を高めていくためには、企業から発信することはもちろんですが、お客さまからの口コミも重要です。特に買取業は、実際にどのくらいの金額で買い取ってもらえたのか、対応が丁寧だったかなど、実際に利用した顧客の感想を知りたいというニーズがあるので、口コミの効果は大きいと言えます。
この口コミを多くの人に拡散する際にホームページは有効です。例えば、ホームページのTOPに「お客さまの声」として良い口コミを掲載することで、ホームページに訪問した人に口コミの存在をアピールできます。そこから口コミ投稿が広がる可能性もあるので、アピール方法を工夫することで拡散と収集のどちらも活性化させられるかもしれません。
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口コミ集客の重要性について詳しく知りたい方は、以下の記事でメリットや集め方法を確認しましょう。
口コミ集客とは
買取業がホームページで集客する前に準備すべきポイント
ホームページの重要性がわかったうえで、制作に入る前に準備をしておいた方が良いポイントを説明します。この3点は最低限準備してから進めましょう。
ペルソナが適切かどうか見直す
事業のコンセプトや取り扱う商品によってどのような人を狙うのかは異なりますが、そのペルソナが適切かどうか、ホームページ制作の前に改めて見直しましょう。なぜなら、ホームページを制作する際にはいくつかキーワードを設定することが一般的で、このキーワードを設定する際にペルソナが深くかかわってくるためです。
例えば、30代の主婦層を狙ったホームページと大学生の男性を狙ったホームページでは、設定するキーワードもデザインも大きく異なります。ホームページの方向性を決めてから大きな修正にならないように、事前に設定したペルソナで問題ないか確認しておきましょう。
他社と比較した際の自社の強みを洗い出す
買取業は多くの競合企業があるため、「他社と比較して自社はどのような点にこだわっているのか」というアピールポイントは明確にしておきましょう。この自社だけの強みが定まっていないと、同じような商品を取り扱っている他社と比較された際に自社を選んでもらえない可能性が高くなってしまいます。
具体的には、買取に際して大切にしている点や今までの買取実績など、「ここだけは負けない」というポイントをさまざまな角度から洗い出してみましょう。その際は、マインドマップなどを活用して雑多にアイデアを書きだす方法がおすすめです。ある程度出したら、それぞれの共通点を見極めて要点をまとめれば、強みを明確にできるでしょう。
口コミを収集するための施策を考える
口コミを効率的に集めるためにも、簡易的かつユーザーにメリットがある形で口コミを収集できるような施策を考えましょう。例えば、以下のような方法が挙げられます。
<口コミを収集する方法>
・ホームページに簡単な顧客アンケートとして口コミ収集用のPOPを出す
・口コミを投稿してくれた人に買取10%アップクーポンなどを配布する
※報酬を伴う口コミは「広告・宣伝」とみなされます。必ずその旨を明記しないと、景品表示法違反などの法的リスクがありますので、ステルスマーケティング(ステマ)と誤解されないよう、十分な配慮が必要です。
口コミは影響力が大きいからこそ、悪い口コミが広まってしまうと知らぬ間に評判が落ちていたという状況に陥る場合もあります。影響力も理解しながら効率的に良い口コミを収集できるようにホームページを活用しましょう。
集客強化のために買取業のホームページに盛り込みたい3要素
ここからは、実際にホームページを制作する際に、各ページに盛り込みたい要素を紹介します。それぞれのページに異なる役割があるので、適切にアピールできるようにしましょう。
サービス紹介ページ:買取品目の豊富さをアピール
サービス紹介ページは名前の通りサービスを紹介するためのページなので、どのような商品の買取をしているのか、その中でもどのジャンルを得意としているかを具体的にアピールしましょう。
特に地域に根差した買取店の場合、ブランド品などより家具家電や日用品の買取需要が高い可能性もあるため、「どのような不用品まで買い取れるのか」という点は重要です。また、買取として値段がつかない場合の処理についても記載しておくことで、大きな家具家電を店舗まで運ぶユーザーの不安も取り除けるでしょう。
Aboutページ:買取へのこだわりや思いをアピール
Aboutページは、「私たちについて」や「コンセプト」と同じような分類で、自社の買取業がどのようなビジョンを持っているのか、どのような思いで買取をしているのかなどを伝えるページです。
サービス紹介ページと内容が被ってしまいそうな場合は、サービス紹介ページでは買取品目や実績などの定量的な情報を扱い、Aboutページでは思いや価値観などの定性的な情報を扱うイメージで、情報を出し分けましょう。
会社のことを深く知ってもらうために、これまでの事業の歴史や代表のメッセージなどをAboutページに記載する企業もいるので、自社の買取業を魅力的に伝えるためにはどのような要素が必要かを考えて情報を取捨選択してみてください。
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Aboutページの構成要素や制作の際のポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
Aboutページの効果的な作成方法を紹介! 構成・デザイン例も
よくある質問/お客さまの声ページ:依頼前の不安にも寄り添う姿勢をアピール
よくある質問ページやお客さまの声ページは、買取サービスの利用を検討しているユーザーが現状の疑問や不安を解消できるページです。このページの内容から、実際にどのようなサービスなのか、どれくらいの値段が付くのかなどを確認して、イメージと合えば問い合わせや来店につながる可能性が高くなります。
そのため、買取を依頼する前に多くの人が考える不安や疑問を分析して、それに寄り添う姿勢が伝わるようなページ構成を意識することが重要です。査定にかかる時間や待つ場合の選択肢など、初めてサービスを利用する人を具体的に想像して制作を進めましょう。
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買取業のよくある質問(FAQ)ページを制作する際に押さえておきたいポイントについては、以下の記事も参考にしましょう。
FAQで差をつける!買取・リサイクルショップのFAQ作成ガイド
取り扱う商品別|買取業のホームページで押し出すべき要素例
- ブランド品・貴金属系:高額買取の実績/過去の取り扱い商品の実績
- 家具家電・古着・書籍系:出張買取が可能な範囲/まとめて買取できる上限
- 電子機器・楽器・CD系:これまで買い取った商品の品揃え/目利きの信頼性
- フィギュア・カード系:商品の取り扱いの丁寧さ/買取へのこだわり
- 中古車:買取に関する相談方法の豊富さ/買取できる車の状態
一口に「買取業」と言っても、扱う商品によってユーザーが気になるポイントは異なります。ここでは、商品別でアピールすべき要素を紹介します。ジャンルごとにどのような違いがあるのか、細かく確認しましょう。
ブランド品・貴金属系:高額買取の実績/過去の取り扱い商品の実績
高級ブランドの製品や貴金属を買い取ってほしいと考える人は、「買ったときの金額になるべく近い金額で売りたい」と思っているケースが多いと言えます。そのためホームページでも、これまで高額で買い取った製品やどのようなブランドを取り扱ってきたかをアピールするのがおすすめです。
自分が売りたい商品のブランドを過去どの程度の金額で買い取っているのかがわかれば、商品の状態や種類からおおまかに買取金額が予測できます。金額が満足のいくものであれば来店の可能性も高まるので、直近買取が増えている商品や今流行っている商品などの買取実績は、積極的に押し出すようにしましょう。
家具家電・古着・書籍系:出張買取が可能な範囲/まとめて買取できる上限
買取業と言えば、家具や古着、古本のイメージを持つ人が多いでしょう。その分、競合が多いともいえるので、自社でアピールできる強みを明確にすることが重要になります。
これらのジャンルは、ブランド品と異なり、不用品をまとめて売りたいニーズがあるので、「運ぶのが面倒くさい」「車がなくて運ぶ手段がない」などの悩みを持つ人が一定数います。そのため、出張買取が可能なことや、どの範囲・量までなら出張が可能かなどの要素を押し出して、自社だけの価値をアピールするようにしましょう。
店舗持ち込み限定の場合でも、「大型家具をまとめて買取できる」などは強みになるので、お客さまのニーズからどのような要素なら魅力的に見えるか検討してみてください。
電子機器・楽器・CD系:これまで買い取った商品の品揃え/目利きの信頼性
楽器や電子機器を売りたいというユーザーは、基本的にその分野の知見がある人と言えます。そのため、店舗でこれまで買い取った商品に対して適切な値段がついているのか、どのようなジャンルまで買い取っているのかなどは、店舗の信頼性に大きくかかわります。
今まで使っていたものを手放すなら正しく価値を理解している人に渡したいという人も多いので、店舗の目利きを信頼してもらうためにも、これまでの買取実績・店舗の品揃えはホームページでもわかりやすく表示しましょう。
フィギュア・カード系:商品の取り扱いの丁寧さ/買取へのこだわり
電子機器や楽器と同様に、フィギュアやトレーディングカードなどの買取業の場合も、信頼できる店舗に売りたいというニーズが高いと言えます。
特に傷がつきやすいトレーディングやフィギュア類の場合は、どれだけ綺麗な状態を保っているか、丁寧に扱っているかは重視されます。傷があるかないかで取引額が変わるため、売る側も丁寧に扱ってくれる店舗で適切な価格で売りたいと考えるのです。
ホームページに記載する場合は、査定の際の取り扱いで注意している点や保存状態をよくするための工夫などをアピールするのがおすすめです。売る側・買う側のどちらにも信頼してもらえるような情報提供を意識しましょう。
中古車:買取に関する相談方法の豊富さ/買取できる車の状態
車の買取は、他のジャンルよりも決断に時間がかかる製品と言えるので、気軽な相談から売ることを決めた後の相談まで、幅広い状況で相談ができる窓口があることがアピールになります。
気軽な相談はまずはチャットからしてもらい、売ることが決定したら店舗に来店してもらうなど、顧客の緊急度に合わせて窓口を変える方法も良いでしょう。
また、事故などで故障してしまった車や長年使用してかなり汚れている車など、状態が悪い製品をどこまで買い取れるかも記載しておきましょう。買い取れる範囲が広いのであれば、他の買取サービスで断られたユーザーからの受注につながる可能性もあります。
ホームページと掛け合わせよう! 買取業で活用しやすいWeb集客方法
ここまでの内容で、ホームページに盛り込むべき要素は概ね理解できたかと思います。ホームページを工夫することでWebからの問い合わせは一定数獲得できますが、もっと集客を強化したい人は、ホームページ運用と掛け合わせてMEO対策やWeb広告運用にも挑戦してみましょう。
買取業で活用しやすいWeb集客のための施策には、以下のようなものがあります。
<買取業で活用しやすいWeb集客方法>
・Googleビジネスプロフィール登録で店舗情報をマップに表示させる
・MEO対策で周辺地域への認知拡大を狙う
・ポータルサイトに店舗情報を掲載する
・SNS上での買取査定を実施して集客のフックにする
・ジオターゲティング広告で周辺ユーザーに自店舗を宣伝する
・買取に関するノウハウを発信してWeb検索からのアクセスを増やす
上記施策の中でも、特にGoogleビジネスプロフィール登録はすぐに対応できます。Googleアカウントでオーナー登録をすることで店舗情報を検索結果に表示できるので、まずはここから対策をしてみましょう。
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ホームページで買取業を宣伝する際に注意すべき点
最後に、ホームページで買取業の集客をする際に注意したほうが良い点を紹介します。
広告の表現はさまざまな規制があり、守らないと業務停止命令が下される可能性もあるため、事前に重要なポイントを押さえておきましょう。
買取業を運営するための法令を遵守する
買取サービスを運営する企業は、古物営業法や特定商取引法などの法令に基づいた業務が求められます。買取業を行ううえで法令を守ることは当たり前ではありますが、ホームページを公開することで世界中からアクセスできるようになるため、改めて違反していることがないかは確認しましょう。
ホームページに関する要件でいうと、令和6年4月1日に古物営業法が改正された際に、原則すべての古物商に対して、「氏名又は名称」「許可をした公安員会の名称」「許可証番号」をホームページに掲載することが義務化されました。法改正によって、掲載義務の対象となる情報が変わることがあるため、違反にならないように注意しましょう。
ユーザーに誤解を生まないような表現を徹底する
ホームページで集客をするために、インパクトのあるキャッチコピーを使用したいという方も多いでしょう。
しかし、景品表示法により、事実と大きく異なるようなコピーやユーザーが誤解をする可能性があるような表現は厳しく規制されています。具体的には以下のような表現はペナルティを受ける可能性が高いでしょう。
- 優良誤認表示
- 自社のサービスが他社に比べて著しくすぐれていると誤認されるような表現。
例)どの企業よりも高額買取、どんなに壊れた商品でも買取可能、業界最速査定 など - 有利誤認表示
- 買取サービスの取引条件を事実より良く見せる表現。
例)日本初の買取サービス、今だけ買取価格10%アップ(1年以上同じキャンペーンを打っている) など
これらはたしかに魅力的な表現ですが、事実と異なる情報だと景品表示法違反になります。特に「ナンバーワン」や「最速」のような表現を使う場合は、その根拠となる情報が明確に存在する場合に限り使うようにしてください。
どのデバイスで見てもわかりやすい表示にする
買取サービスの場合は、パソコン以外にもスマートフォンやタブレットでホームページを閲覧する人も多いでしょう。そのため、スマートフォンでサイトを見た際にも、伝えたい情報が伝わるようなレイアウトになっているかは重要です。
スマートフォンでも見やすいようなデザインのことを「レスポンシブデザイン」と言います。レスポンシブデザインにすることで、どの媒体からの閲覧でも問い合わせへの導線が引きやすくなりますよ。
【関連記事】
レスポンシブデザインについてよくわからない人は、こちらの記事がおすすめです。
【初心者向けに解説】基礎から学ぶレスポンシブデザイン
まとめ
買取業がホームページで集客をする方法を解説しました。ホームページに入れるべき要素や取り扱う商品別のアピールポイントなどを参考にして、自社の魅力をより伝えられるようなホームページを作成しましょう。
しかし、まだホームページを制作するイメージがついていないという方もいるかもしれません。そのような場合は、一度NTTタウンページにご相談ください。
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この記事の著者

NTTタウンページ Webマーケティングチーム
全員がウェブ解析士資格取得。同社にてWebマーケティングの他、ホームページ制作・営業・CSM(カスタマーサクセスマネジメント)など、幅広い業務経験を積んだメンバーにより構成され、ビジネスオーナーさまのホームページ制作・運用やWebマーケティングに役立つ情報を発信しています。
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