パソコン販売修理サポート業界の動向とWeb活用について解説

最終更新：2025年4月

デジタル化が進んでいる現代において、何かの情報を得たい時はパソコンやスマートフォンを利用することが一般的になってきました。このような状況の中で、情報を調べる媒体としてのパソコンを販売・修理するサポート業界の市場規模はどのように変化してきているのでしょうか。
この記事では、パソコン販売修理サポート業界の理解を深めるために、まず市場動向や課題を詳しく説明します。そのうえで、需要が変化している中でもWebを活用して集客を強化するためのポイントを解説するので、Webを活用しきれていないと感じているビジネスオーナーさまはぜひ参考にしてください。。

パソコン販売修理サポート業界の動向

まずはパソコン販売修理サポート業界全体の動向からおさらいしましょう。市場規模と利用者構造の２つの観点から説明します。

市場規模の変化

そもそもパソコン販売修理サポート業界の事業内容は、パソコンの「販売」「修理」「設定・保守」の3種類に分けられます。パソコンに関連する商品であれば周辺機器でも取り扱うことが多いため、幅広い商品知識が必要な仕事です。
近年のデジタル化の流れで、パソコン販売修理サポート業の市場規模は拡大しているというイメージを持つ人もいるかもしれませんが、総務省の令和5年版情報通信白書の「情報通信機器の世帯保有率の推移」を見てみると、スマートフォンの普及によってパソコンの保有率はやや減少を続けていることがわかります。つまり、パソコンの販売数としては減少傾向にあるといえます。
しかし、パソコンのOSのサポート期限終了などがあると企業向けの買い替え需要が高まるため、一般世帯の需要が下がったとしても、業界全体の市場規模が大幅に縮小する可能性は低いと考えられます。

*総務省　令和5年版情報通信白書の「情報通信機器の世帯保有率の推移」

利用者構造の変化

最近では、若い世代はもちろん、高齢者層でもインターネットの普及が進んでいます。総務省の令和5年版情報通信白書の「年齢階層別インターネット利用率」では、60～69歳では85％前後、70～79歳でも60％前後の普及率というように、幅広い世代が利用していることがわかります。
インターネットの普及にともなって高齢者層のパソコン利用も増えてきているため、若い世代に向けたマーケティングだけでなく、ユーザーターゲットの拡張が必要になるでしょう。

*総務省　令和5年版情報通信白書の「年齢階層別インターネット利用率」

パソコン販売修理サポート業界における課題

前述の通り、インターネットの普及は進んでいるもののスマートフォンの普及によって、パソコンを持たずスマートフォンのみを利用しているというユーザーも多くいます。特に10代はスマートフォンでやり取りをすることが一般的なため、パソコンの修理だけでは以前より集客が難しいと感じている事業者さまもいるかもしれません。
そのため、顧客となりうる母数を増やすためにも、パソコン販売修理サポートとしてパソコンを主軸にしつつもスマートフォンの修理などのサービスにも事業範囲を広げるという方法もあります。パソコン修理やサポートの種類を増やすだけでなく、別のデバイスの顧客を取り込む戦略も検討してみましょう。

ホームページでパソコン販売修理サポート事業の集客を強化するポイント

最後に、パソコン販売修理サポート業界の全体像や課題を踏まえたうえで、実際にホームページなどのWebを活用して集客をする際にどのような点に気を付けたほうが良いかを解説します。
ホームページの要素として重要な3つのポイントを紹介するので、これからホームページを作成する方は参考にしてください。

問い合わせにスピード対応できる体制を構築する

パソコンはコミュニケーションや情報収集に欠かせないツールなので、何か不具合があった場合は即日対応してくれる事業者に頼みたいと考えるユーザーは多くいます。そのため、いつでも問い合わせができるフォームや、問い合わせに対応できる時間やかかる時間が明確にわかるような情報発信が重要です。
例えば、ホームページ上に「○○県近郊であれば即日ご対応いたします」「緊急の場合は○○に問い合わせください」のような文言があると、すぐに対応してくれるイメージがつきやすいでしょう。

豊富な事例・実績の掲載を強化する

パソコンやスマートフォンは精密機器のため、修理や設定の際はスピードだけでなく信頼性も重視しているという人も多いでしょう。ユーザーの信頼を勝ち取るためには、そもそも自社がどのような専門性を持っていて、どの分野に特化しているのかという実績や事例をアピールすることが重要になります。
具体的には、ホームページの目立つところに「修理実績」や「対応可能な不具合」などを記載する方法がおすすめです。ホームページに訪問したユーザーが「この事例で直ったなら自分のパソコンも直してくれるだろう」と思えるような事例紹介を意識しましょう。

サービスの信頼性が伝わるホームページデザインを意識する

テキスト情報から信頼性をアピールする方法以外にも、デザインの色使いやフォントの使い方でも信頼性を伝えることはできます。
たとえば、赤色は情熱的な印象、青色はスタイリッシュな印象というように、色によってパッと見たときのホームページの印象は変わります。特に信頼性や堅実性を伝えたい場合は青色や緑色などの寒色系がイメージに合うため、その中で自分たちの事業に合うカラーを探してみましょう。
またフォントも重要で、手書き風のフォントは温かみがある一方で、信頼性という点ではやや伝わりにくいといえます。一つひとつのフォントまでこだわって、ホームページ全体で信頼性を押し出せるように工夫しましょう。